2022年度のEV購入補助金が2倍になる?!現在よりもEVが買いやすくなるのか。

更新 2021.11.04 EV補助金/税制度
目次

2021年8月24日、日本経済新聞は経済産業省が2022年度の電気自動車(EV)購入補助金予算について2021年度の2倍以上となる335億円を要求したと報道しました。この記事では、2022年度の電気自動車(EV)購入補助金や補助金の申請方法などについて解説していきます。


 


 


 


EV購入補助金であるCEV補助金とは?令和2年度補正・令和3年度のEV購入補助金について


 


 


 



 


 


 


EV購入補助金は、経済産業省や環境省が行っている「CEV補助金制度」の一部で、二酸化炭素や窒素酸化物など有害な排出ガスが少ない、または、出さない車を購入し、申請することで受けられる補助金です。CEVとは、Clean Energy Vehicleの略で、電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド(PHEV)、燃料電池車(FCV)、クリーンディーゼル車(CDV)がCEV補助金制度の対象となります。


 


 


 


EVを購入した場合、令和2年度補正CEV補助事業では最大60万円または最大80万円の補助金を、令和3年度のCEV補助事業では最大40万円の補助金を受けられます。ただし、予算の上限に達した場合、申請が締め切られるため、補助金を受けようと考えている場合、EV購入後早めの申請したり、事前に補助金を受けられるか確認したりすると良いでしょう。


 


 


 


2021年10月時点で、経済産業省の補助金制度の申請受付は既に終了しており、環境省の補助金制度は最大12月28日まで延長されています。また、補助金を受けるためには一定の条件を満たさなければならないため、EV購入補助金の条件についても事前に確認しておきましょう。


 


 


 


予算335億円によってEVの購入がしやすくなるのか


 


 


 


2021年8月24日、日本経済新聞「EVの購入補助金を2倍へ 経産省、335億円を要求」と報じました。今後、電動化していく自動車業界において、EVの購入を後押しするために予算額を増やしたとのことですが、補助金の内訳などについては現時点(2021年10月現在)で不明です。


 


 


 


補助金が2倍になったら購入費用がガソリン車並みになるのか?


 


 


 


経済産業省の令和2年度補正CEV補助事業のEV補助金は、最大60万円でした。もし、2022年度(令和4年度)の補助金が2倍になった場合、最大120万円もの補助を受けられることになります。


 


 


 


現在、販売されているEVが最大120万円の補助金を受けた場合、車両本体価格がいくらになるのか、同等クラスのエンジン車に値段が近づくのか見てみましょう。


 


 


 


■日産 リーフ


 


車両本体価格:332万6,400円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:212万6,400円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:216万9,000円~(トヨタ カローラスポーツ)


 


 


 


■日産 アリア


 


車両本体価格:660万円(2021年10月現在受け付けているグレードの場合)~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:540万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:316万1,400円~(日産 エクストレイル)


 


 


 


■マツダ MX-30EV MODEL


 


車両本体価格:451万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:331万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:242万円~(マツダ MX-30)


 


 


 


■ホンダ Honda e


 


車両本体価格:451万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:331万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:261万300円~(日産 オーラ)


 


 


 


■BMW iX


 


車両本体価格:1,155万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:1,035万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:945万円~(BMW X5)


 


 


 


■BMW iX3


 


車両本体価格:約870万円~(欧州価格を参考に換算)


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:約750万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:675万円~(BMW X3)


 


 


 


■BMW i3


 


車両本体価格:505万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:385万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:233万4,000円~(フォルクスワーゲン ポロ)


 


 


 


■メルセデス・ベンツ EQC


 


車両本体価格:895万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:775万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:708万円~(メルセデス・ベンツ GLC)


 


 


 


■メルセデス・ベンツ EQA


 


車両本体価格:640万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:520万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:521万円~(メルセデス・ベンツ GLA)


 


 


 


■アウディ e-tron Sportback


 


車両本体価格:1,145万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:1,025万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:971万円~(アウディ Q7)


 


 


 


■アウディ e-tron


 


車両本体価格:935万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:815万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:971万円~(アウディ Q7)


 


 


 


■アウディ e-tron GT


 


車両本体価格:1,399万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:1,279万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:838万円~(アウディ A7スポーツバック)


 


 


 


■アウディ RS e-tron GT


 


車両本体価格:1,799万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:1,679万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:1,835万円~(アウディ RS7スポーツバック)


 


 


 


■プジョー E-2008


 


車両本体価格:438万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:318万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:306万8,000円~(プジョー 2008)


 


 


 


■プジョー E-208


 


車両本体価格:398万9,000円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:278万9,000円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:255万7,000円~(プジョー 208)


 


 


 


■テスラ model X


 


車両本体価格:1,269万9,000円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:1,149万9,000円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:1,199万円~(ポルシェ カイエンクーペ)


 


 


 


■テスラ model S


 


車両本体価格:1,169万9,000円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:1,049万9,000円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:1,249万円~(ポルシェ パナメーラ)


 


 


 


■テスラ model 3


 


車両本体価格:444万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:324万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:509万円~(メルセデス・ベンツ CLAシューティングブレーク)


 


 


 


■ジャガー I-PACE


 


車両本体価格:1,005万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:885万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:729万円~(アウディ Q5スポーツバック)


 


 


 


■ポルシェ タイカン


 


車両本体価格:1,203万円~


 


補助金(最大120万円)を受けられた場合:1,083万円~


 


同等クラスのエンジン車の価格:1,249万円~(ポルシェ パナメーラ)


 


 


 


ここでは最もベーシックなグレードと比較をしました。同じクラスのエンジン車と比較をすると、値段が近づいている車種もあります。補助金の金額が大きくなれば、EVとエンジン車のどちらにしようか悩むこともあるかもしれません。実際にこの試算通りになるかは、補助金次第になるため、続報を待ちましょう。


 


 


 


EV購入補助金の手続きはどこでするのか?


 


 


 



 


 


 


EV購入補助金は、次世代自動車振興センターに申請して手続きをします。次世代自動車振興センターでは「補助金申請から交付までの流れ」を公開しているため、詳しくは次世代自動車振興センターの交付の流れ(URL:http://www.cev-pc.or.jp/hojo/r02hosei-cev.html)をご確認ください。


 


 


 


電気自動車の車両のみを購入したときの流れは次の通りとなっています。


 


 


 


1.補助対象車両の購入と登録(申請者が行う)


 


2.補助金交付申請書類の提出(申請者が行う)


 


3.補助金交付申請書類の審査(センターが行う)


 


4.補助金交付の決定(センターが行う)


 


5.補助金額確定の通知(センターから申請者へ届く)


 


6.補助金の交付の(センターが申請者へ振り込み)


 


7.車両の一定期間保有(申請者が規定に基づき保有する)


 


 


 


補助金の交付は、条件があり、保有期間が定められているため、事前に内容を確認してからEVの購入や補助金の申請を行いましょう。


 


 


 


まとめ


 


 


 


EV購入補助金が2倍以上の335億円になるかということについては、予算が確定しないことにはわかりません。現在、ヨーロッパ、米国をはじめ、日本でも自動車の電動化が進んでいることから、国として何らかの動きがあると予測できます。もし、令和2年度補正CEV補助事業・令和3年度CEV補助事業を上回る補助金が確定すれば、EV化が加速するかもしれません。


 


 

[電気王編集部]